ご挨拶

第40回SAM学会学術大会

大会長 味八木 茂
(広島大学病院 未来医療センター)

 第40回老化促進モデルマウス(SAM)学会学術大会を2025年8月29日(金)、8月30日(土)の両日に、広島国際会議場(広島県広島市)にて開催いたします。この学術大会は年に一度開催され、SAMの開発に携われた先生方やそれを使用する研究者が一堂に集まり、自由な情報交換を行う場となっており40回目を迎えます。医・歯・薬学、理学、農学など様々な分野の大学関係者だけでなく、企業からの参加や発表も行われるユニークな学会です。

 一般演題の発表は、各々のSAM研究の発展に資することを目的としており、実験の技術的な問題点や疑問点について議論する場としても活用されています。研究の中間報告でも構いませんので、積極的な発表をお願いいたします。また、既に他の学会で発表された研究成果やSAMを用いた実験におけるネガティブな研究成果についても、学会員間での情報共有を促進するためにも、是非発表していただければ幸いです。

 今回の学術大会では、特別講演1としてミトコンドリア機能の恒常性維持に重要な酵素(MITOL)と加齢性疾患との関係を明らかにし、さらにその標的薬剤の開発のためにベンチャー企業を立ち上げられている学習院大学 柳 茂 先生によるこれまでの研究成果について講演が行われます。また、特別講演2としてAI創薬研究の第一人者である名古屋大学 山西 芳裕 先生による講演が行われます。そして、第40回記念講演(彰往察来)として、香川大学 上野 正樹 先生とAPRINOIA Therapeutics宮本 政臣 先生にこれまでのSAMについての知見を改めてレビューしていただきます。さらに1日目、2日目と「老化を知り、制御する」と題したシンポジウムを企画しております。本企画が皆様の研究を進める上での情報提供の場となることを願っております。

 第40 回大会は、原爆が投下され80年となる広島市での開催となります。会場である広島国際会議場は、平和記念公園内の平和記念資料館に隣接しており、懇親会は平和記念公園を一望できるおりづるタワーで開催いたします。広島駅周辺をはじめ中心部は再開発が進み、新たな街へと変貌を遂げております。80年前の惨劇に思いを馳せつつも、新しい広島での学会や観光をお楽しみいただければ幸いです。 残暑厳しい中の開催となりますので軽装でお越しいただき、本大会が会員の皆様の有益な情報交換の場となるよう努めて参ります。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。